ヒト試験の価格はいくら?10種類の費用例と見積もりの考え方を徹底解説
食品やサプリメント、ヘルスケア製品の開発でヒト試験を検討する際に、多くの担当者が最初に知りたいのが価格です。しかし、ヒト試験は試験参加者の人数、摂取期間、検査回数、測定項目などによって設計が変わるため、金額だけを切り離して比べることはできません。
当社のサービスページに掲載している10種類の価格例では、合計費用は税別300万円から440万円です。10例の平均は税別375万2,000円、中央値は税別374万円。いずれも本試験10人を基本とする小規模な価格例ですが、条件が近い試験でも金額には差があります。
本記事では、ヒト試験の価格を検討している企業担当者に向けて、体脂肪、腸内環境、血圧、ストレス、睡眠、血糖、記憶と認知、胃症状、疲労、眼の10領域について、費用と条件を一覧で紹介します。価格差が生まれる理由や、見積もり相談の前に整理しておきたい項目も解説しますので、自社の試験計画を具体化する際にお役立てください。
20年以上の実績と経験があるアポプラスステーション株式会社
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10種類のヒト試験の価格一覧
10種類の価格例のうち、最も低いストレス試験は税別300万円、最も高い血糖値動態試験と眼の疲労感試験は税別440万円です。最安と最高の金額差は140万円あります。まずは、領域ごとの条件と費用を一覧で見てみましょう。
以下の表は、各サービスページに掲載している試験名、デザイン、例数、期間、検査回数、合計費用をまとめたものです。価格はすべて税別です。SCRは、本試験に参加できるかを確認するスクリーニング検査を意味します。0Wは摂取開始時、4Wや12Wは開始から4週後、12週後を表します。
| 試験 | デザイン | 例数 | 期間と検査 | 合計費用 (税別) |
|---|---|---|---|---|
| 体脂肪 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
12週間 2回来院 (SCR兼0W, 12W) |
3,400,000円 |
| 腸内環境 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
2週間 2回または3回 (SCR兼0W, 1W, 2W) |
3,150,000円 |
| 血圧 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
12週間 4回 (SCR兼0W, 4W, 8W, 12W) |
4,310,000円 |
| ストレス | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
4週間 2回 (SCR兼0W, 4W) |
3,000,000円 |
| 睡眠 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
4週間 2回 (SCR兼0W, 4W) |
3,880,000円 |
| 血糖 | オープン試験 | SCR 30人 本試験 10人 |
単回摂取 3回 (SCR, 本試験1期・2期) |
4,400,000円 |
| 記憶と認知 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
4週間 2回 (SCR兼0W, 4W) |
4,100,000円 |
| 胃症状 | 非盲検単群試験 | SCR 30人 本試験 10人 |
12週間 2回 (SCR兼0W, 12W) |
3,600,000円 |
| 疲労 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
4週間 2回 (SCR兼0W, 4W) |
3,280,000円 |
| 眼 | 非盲検単群試験 | SCR 15人 本試験 10人 |
12週間 4回 (SCR兼0W, 4W, 8W, 12W) |
4,400,000円 |
※掲載価格は、当社サービスサイトに記載した条件に基づく価格例です。検査内容の詳細によって費用は変わるため、実際の金額は、希望する試験設計と検査内容を確認したうえでお見積もりします。
掲載価格を比較すると分かる三つのポイント
本試験10人でも価格は同じではない
10種類の価格例は、いずれも本試験10人です。それでも費用は税別300万円から440万円まで分かれています。したがって、見積もりを考える際は本試験の人数だけでなく、スクリーニング人数、期間、検査回数、測定方法を一緒に確認する必要があります。
同じ4週間で検査2回でも110万円の差がある
ストレス、睡眠、記憶力と認知、疲労の4試験は、いずれも非盲検単群試験、本試験10人、4週間、検査2回の価格例です。一方、合計費用は税別でストレス300万円、疲労328万円、睡眠388万円、記憶力と認知410万円と異なり、最安と最高の差は110万円です。期間と来院回数が同じでも、評価する内容まで同じとは限りません。
短期間の試験が最安になるとは限らない
血糖値動態試験は単回摂取ですが、掲載価格は税別440万円です。グルコースモニタリングセンサーを用い、SCR30人から本試験10人を選び、SCRと2回の本試験を実施する条件が示されています。試験期間の長短だけで予算を見積もるのではなく、試験参加者数や測定機器やアンケートの種類、参加者選定や実施手順を含めて確認する必要があります。
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試験タイプ別の価格と評価内容
ここからは、10種類の価格例を試験タイプ別に詳しく見ていきます。単に金額を並べるだけではなく、例数、期間、検査回数、評価方法にも触れながら、価格を見るときのポイントを解説します。各金額は、それぞれのサービスページに記載した条件での参考例です。
1 体脂肪のヒト試験
体脂肪の価格例は、肥満試験を非盲検単群試験で実施する条件です。SCRは15人、本試験は10人、摂取期間は12週間、検査はSCR兼0Wと12Wの2回で、合計費用は税別340万円です。
体脂肪領域では、身体測定や血液・尿検査に加え、試験目的に応じてCT検査、体成分分析、食事調査などが検討されます。この価格例には検査内容のすべてが含まれているわけではないため、内臓脂肪面積や体脂肪率など、何を主要な評価項目にするかを先に整理しておくことが重要です。
2 腸内環境のヒト試験
腸内環境試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間2週間の条件で、合計費用は税別315万円です。検査はSCR兼0Wと2Wの2回、または1Wを加えた3回を想定しています。
腸内環境の試験では、排便回数、便性状、便通日誌、便秘の状態に関するアンケートなどが評価候補となります。必要に応じて、腸内フローラ、腸内有機酸、腐敗産物、糞便中アンモニア、pH、水分量などの測定も検討できます。どの検査を組み込むかによって必要な検体回収や解析の内容が変わるため、見積もり時に評価範囲を明確にしておきましょう。
3 血圧のヒト試験
血圧試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間12週間、検査4回の条件で、合計費用は税別431万円です。検査時点はSCR兼0W、4W、8W、12Wです。
血圧領域では、医療機関で測る外来血圧に加えて、試験参加者が日常生活で測る家庭血圧を確認する場合があります。掲載例のように中間検査を設ける設計では、12週間の推移を複数時点で確認できます。測定環境や食事調査を含む管理条件も含め、必要なデータの範囲を相談することが大切です。
4 ストレスのヒト試験
ストレス試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間4週間、検査2回の条件で、合計費用は税別300万円です。本記事で紹介する10種類の中では最も低い金額ですが、あくまで記載された条件に基づく価格例です。
ストレス領域では、気分やストレス状態を確認するアンケート、VAS、自律神経測定、唾液アミラーゼ、コルチゾールやDHEA-Sなどのバイオマーカーが候補になります。主観評価と客観的な測定のうち、何を組み合わせるかを試験目的に合わせて選びます。
5 睡眠のヒト試験
睡眠試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間4週間、検査2回の条件で、合計費用は税別388万円です。ストレス試験と同じ4週間・検査2回・本試験10人でも、掲載価格は異なります。
睡眠の評価では、寝つき、中途覚醒、熟睡度、起床時の眠気、目覚めの感覚、日中の眠気などを質問票で確認できます。脳波計や腕時計型ウェアラブル端末などの機器を使う方法もあるため、必要な客観データの種類を見積もり前に整理すると、条件を詰めやすくなります。
6 血糖のヒト試験
血糖値動態試験の価格例は、グルコースモニタリングセンサーを用いたオープン試験です。SCR30人、本試験10人、単回摂取、検査3回の条件で、合計費用は税別440万円です。検査はSCR、本試験1、本試験2の3回で、センサー装着のためSCR後にも来院する設計です。
摂取期間だけを見ると単回ですが、血糖の推移を連続的に捉えるセンサーの装着や複数回の本試験が組み込まれています。本記事で紹介する10例の中では、眼の疲労感試験と並ぶ最高額です。短期間の試験であっても、測定機器や実施手順によって価格が変わり得ることを示す例といえます。
7 記憶と認知のヒト試験
記憶力試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間4週間、検査2回の条件で、合計費用は税別410万円です。
記憶と認知領域では、注意力、情報処理能力、日常の記憶、空間認知力などを評価する検査やアンケートが候補になります。紙の質問票だけでなくWeb画面で実施できる検査もあり、評価内容や実施方法をどこまで組み込むかを確認する必要があります。
8 胃症状のヒト試験
胃部不快感試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR30人、本試験10人、摂取期間12週間、検査2回の条件で、合計費用は税別360万円です。
胃症状の試験では、食後のもたれ感や早期満腹感などの主観的な不調に加え、消化機能や生活関連QOLに関する質問票を組み合わせる方法があります。試験目的によってはピロリ菌検査や唾液検査も検討されるため、参加者の絞り込みと評価項目の選定をセットで考える必要があります。
9 疲労のヒト試験
疲労試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間4週間、検査2回の条件で、合計費用は税別328万円です。
疲労領域では、VASなどのアンケート、自律神経測定、各種バイオマーカーなどを用いて疲労感を評価します。疲労試験のページでは複数のバイオマーカー候補を紹介しており、目的に応じて検査項目をご提案します。測定項目を増やす前に、何を主要評価項目とするかを明確にしておくとよいでしょう。
10 眼のヒト試験
眼の疲労感試験の価格例は、非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、摂取期間12週間、検査4回の条件で、合計費用は税別440万円です。血糖値動態試験と並び、本記事で紹介する10種類の中では最も高い金額です。
眼領域では、ピントの調節機能、シルマー試験による涙の分泌量、涙膜破壊時間、コントラスト感度、夜間視力、VASなど、複数の評価方法があります。価格例に含まれる詳細な検査内容については個別にご案内するため、実際の見積もりでは必要な検査を明確にしておくことが欠かせません。
ヒト試験の価格を左右する主な条件
各価格例には、試験デザイン、例数、摂取期間、検査回数を併記しています。また、領域ごとのサービスページでは、利用できる検査やアンケート、測定機器の例も紹介しています。見積もりを比較するときは、金額だけでなく、次の条件を揃えて確認することが大切です。
試験デザイン
本記事の価格例は、血糖値動態試験を除き、非盲検単群試験です。非盲検単群試験は、比較対象となる別の群を置かず、同じ試験参加者の摂取前後などを比較する設計です。一方、試験目的によっては、プラセボを用いた二重盲検並行群間比較試験やクロスオーバー試験が適する場合もあります。必要なエビデンスの水準や製品の開発目的によって、選ぶべきデザインは変わります。
スクリーニング人数と本試験人数
価格例の本試験人数はいずれも10人ですが、SCR人数は15人または30人です。希望する条件を満たす試験参加者を選ぶ工程がスクリーニングです。参加者の基準を細かく設定する場合は、何人をスクリーニングし、最終的に何人を本試験に組み入れる想定かを確認しましょう。
摂取期間と検査回数
掲載例の摂取期間は、単回、2週間、4週間、12週間に分かれます。検査回数は2回から4回です。長期間でも開始時と終了時の2回だけの例がある一方、12週間の途中に4Wと8Wの検査を入れる例もあります。期間と回数を別々に見るのではなく、どの時点の変化を捉える必要があるかを決めることが重要です。
検査項目と測定機器
血液・尿検査、身体測定、質問票に加え、領域によってCT撮影、脳波計、ウェアラブル端末、血糖センサー、自律神経測定、認知機能検査、眼科系検査などが候補になります。測定項目を増やすほど多くの情報を取得できますが、すべての項目が開発目的に必要とは限りません。最終的に示したい機能と、主要な評価項目が一致しているかを確認しましょう。
試験参加者の条件
試験領域によって、BMI、血圧、排便回数、睡眠の悩み、認知機能の自覚、食後の不調、疲労感など、参加者の条件が異なります。想定する商品の利用者と試験参加者の条件が合っているかを整理したうえで、募集可能性も含めて相談する必要があります。
ヒト試験の見積もり前に整理したい項目
ヒト試験の価格を具体化するには、製品情報と試験目的をもとに条件を決める必要があります。問い合わせ前に以下の内容を整理しておくと、価格例と自社の計画の違いを確認しやすくなります。
- 試験を行う目的と、結果を何に使う想定か
- 試験食品や製品の形状、成分、摂取量、使用方法
- 検証したい機能と主要な評価項目
- 想定する試験参加者の年齢、性別、健康状態、基準値
- 本試験の希望人数とスクリーニング人数の想定
- 単群、プラセボ対照、並行群間、クロスオーバーなどのデザイン
- 摂取期間、検査時点、来院回数
- 血液・尿検査、アンケート、画像検査、測定機器などの候補
- 希望する開始時期と、結果が必要な時期
すべてを自社だけで決める必要はありません。目的と優先順位を伝えたうえで、実施可能性、必要な評価項目、予算のバランスを相談するとよいでしょう。
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ヒト試験の価格に関するよくある質問
掲載例の中で最も安い価格はいくらですか
10種類の価格例では、ストレス試験の税別300万円が最も低い金額です。条件は非盲検単群試験、SCR15人、本試験10人、4週間、検査2回です。ただし、ほかの試験にそのまま当てはめられる最低価格ではありません。
掲載例の中で最も高い価格はいくらですか
血糖値動態試験と眼の疲労感試験の税別440万円です。血糖値動態試験は単回摂取で検査3回、眼の疲労感試験は12週間で検査4回です。価格が同じでも、試験の期間や内容は異なります。
300万円から440万円で必ず実施できますか
いいえ。ここで紹介した金額は、各サービスページに記載した特定条件での価格例です。検査内容の詳細によって費用は変わります。実際の金額は、自社製品に必要な試験設計と検査内容をお伝えいただいたうえで見積もりをご確認ください。
価格は税込ですか
本記事で紹介した10種類の合計費用は、すべて税別表記です。予算化するときは、消費税を含む支払総額を見積書でご確認ください。
試験期間が短ければ価格も下がりますか
期間だけでは判断できません。掲載例では、単回摂取の血糖値動態試験が税別440万円である一方、12週間の体脂肪試験は税別340万円です。例数、検査回数、機器、参加者選定なども含めて比較する必要があります。
見積もりで最初に伝えるべきことは何ですか
まず、何を検証し、その結果をどのように活用したいかを伝えます。そのうえで、製品情報、想定する参加者、評価したい項目、希望時期、予算の目安を共有すると、試験設計の相談が進めやすくなります。
まとめ
当社のサービスページに掲載しているヒト試験の価格例は、10種類で税別300万円から440万円です。平均は税別375万2,000円、中央値は税別374万円。ただし、この範囲は市場全体の一律な相場ではなく、各ページに記載した条件による価格例です。
同じ本試験10人、4週間、検査2回でも価格には差があります。また、単回摂取の試験が12週間の試験より高い例もあります。予算を検討するときは、試験期間だけを見るのではなく、試験デザイン、スクリーニング人数、検査回数、測定方法、参加者条件まで確認しましょう。
自社製品の試験に必要な価格を知るには、検証したい機能と結果の活用目的を明確にし、具体的な条件で見積もりを取ることが必要です。掲載価格を出発点として、必要なエビデンスと予算のバランスが取れる試験設計を一緒に考えていきましょう。
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