ヒト試験とは?
種類や価格・臨床試験との違いについて解説

ヒト試験とは、食品・サプリメント、化粧品、家電製品等機器を実際の人に用いて、その有効性・機能性や安全性を科学的に検証する試験のことです。
本ページではヒト試験の概要や種類、価格などについて徹底解説していきます。

ヒト試験とは?

ヒト試験とは、食品・サプリメント、化粧品、家電製品等機器を実際の人に用いて、その有効性・機能性や安全性を科学的に検証する試験のことです。動物実験や細胞実験では得られない人の生体反応データを直接収集できるため、製品の効果や安全性をより実証的に把握できます。
対象となる領域は食品からアプリ、健康機器まで非常に幅広く、新薬の承認を目的とする治験(医薬品の臨床試験)とは違い、サプリメントや機能性表示食品、特定保健用食品(トクホ)の有効性試験、化粧品のヒト使用試験、医療機器・ヘルスケアデバイスの評価など、健康だけど少し体調等に不安を抱えている方を対象とした試験全般が「ヒト試験」に含まれます。特に食品分野では、機能性表示食品の届出や特定保健用食品の許可に必要な科学的根拠(エビデンス)を得る手段としてヒト試験が重要視されています。

ヒト試験と臨床試験の違いは?

「臨床試験」は、より広範な用語であり、疾患のある方を対象に医薬品、医療機器、再生医療など、医療に関わる様々な介入について、ヒトでの効果や安全性を評価する試験全般を指します。一方、「ヒト試験」という言葉は、健常者を対象として特に健康食品、サプリメント、化粧品、健康機器などの製品に関して、その安全性や有効性をヒトを対象として評価する試験を指すことが多いです。

ヒト試験の種類と価格例

一口にヒト試験と言っても、目的に応じてさまざまな種類があります。大別すると安全性を確認する試験と有効性を検証する試験が基本軸となり、製品によっては両者を組み合わせて実施します。また、対象製品の特性に合わせて試験デザインや評価項目が細かく設定されます。ここでは代表的なヒト試験の種類について説明します。

  • 睡眠
  • デバイス
    (バリデーション)
  • 免疫・アレルギー
  • 安全性
    (過剰・長期)
  • 血糖
  • 関節
  • 認知機能
  • 血圧
  • 疲労
    (睡眠疲労含む)
  • 肥満試験
    (内臓脂肪、血中脂質)
  • 骨密度
  • 尿酸
  • 胃症状
  • 腸内環境

安全性試験

製品を人に使用した際の安全性プロファイルを明らかにするための試験です。健康な試験参加者や対象となる消費者に一定期間製品を摂取・使用してもらい、使用してもらい健康への悪影響が起きないかを調べます。安全性試験では、血液・尿検査による臓器機能への影響チェックや、医師の問診・身体測定による健康状態の観察などを行います。

長期

長期間、試験食品を摂取することを想定した場合の安全性を評価する試験です。原則、通常の摂取量で12週間以上の期間を設定します。

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過剰

開発予定の製品を過剰摂取(通常3倍量、サプリメント形状では5倍量)した場合の安全性を評価する試験です。原則、1日の摂取目安量の3倍量を、1日に摂取します。

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有効性試験

製品の有効性(機能性)を検証するための試験です。試験参加者に試験食品(サプリメント等)や健康機器等を一定期間使用してもらい、その前後または対照群との間で生じた変化を測定し、統計によって比較検討します。有効性試験では、試験の客観性を担保するためにプラセボ(偽製品)を用いた二重盲検比較試験などがよく用いられます。試験参加者も研究者もどちらを摂取しているか分からない状態で試験を行うことで、思い込みや偏りのない評価が可能です。

01体脂肪

体重や体脂肪率等を確認する試験です。要望によってCTスキャンで、内臓脂肪面積や皮下脂肪面積を評価する場合もあります。

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02腸内環境

便通に関する記録、排便状況(回数・形状・におい 等)を評価する試験です。糞便を採取して検査をする場合もあります。

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03血圧

血圧の値を評価する試験です。

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04ストレス

ストレスや気分の状態を評価する試験です。

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05睡眠

睡眠の質や量を評価する試験です。

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06血糖

血糖値を評価する試験です。

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07記憶・認知

日常の記憶や認知力、情報処理能力等を評価する試験です。

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08胃症状

胃症状を評価する試験です。

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09疲労

日常の疲労感を評価する試験です。

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10

眼に感じる不快感(眼の疲労感や乾燥気味の眼等)を評価する試験です。

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ヒト試験を行う4つの目的・メリット

ヒト試験を実施する主な目的は、製品の効果効能や安全性について科学的根拠(エビデンス)を取得することです。開発段階でヒト試験によるエビデンスを確立しておくことで、その製品の価値や信頼性を高めることができます。

安全性を確認することができる

ヒト試験により実際の人に製品を使用してもらうことで、安全性に関するデータを取得できます。動物や試験管内で安全とされていた素材でも、ヒトに長期間使った場合に健康への悪影響が発生する可能性があるのです。ヒト試験では、臨床検査値(血液・尿検査など)や医師の診察によって健康への影響を確認し、有害事象の有無を評価します。例えばサプリメントの場合、通常の摂取量での長期使用試験や、想定上限量を超える過剰摂取試験を行って安全域を検証することで、消費者が安心して利用できるエビデンスを確保できます。

有効性・機能性の科学的証明となる

もう一つの重要な目的は、製品の有効性(機能性)を客観的に証明することです。ヒト試験によって「本当に効果効能があるのか」「どの様な対象者へ効果があるのか」を数字等で示すことができます。プラセボ対照試験、前後比較試験、観察研究など適切な手法で評価を行えば、開発した食品・素材が人に及ぼす有益な変化を統計を用いて科学的に検証できます。 例えば、肥満気味の成人を対象にダイエットサプリメントを12週間摂取してもらい、体重や体脂肪率、ウエスト周囲径の変化を測定するといった試験により、減量効果を科学的に示すことが可能です。このように、ヒト試験で取得したデータは製品の有効性を裏付ける確かな証拠(エビデンス)となります。

製品価値・信頼性が向上する

臨床試験(ヒト試験)によりエビデンスを取得すると、その製品の市場における価値と信頼性が飛躍的に向上します。第三者機関で実施された臨床試験(ヒト試験)で効果・安全性が確認された製品は、エビデンスのない競合品と比べて明確な差別化が可能です。 得られた結果は学会発表や論文として公開すること、適切な運用により製品パンフレットやWebサイトにおいて、臨床試験(ヒト試験)で得た結果を記載する企業もあります。もちろん、そのエビデンスはエンドユーザーや取引先に対して大きな安心感と説得力を与えます。実際に数値データで証明された製品は、法を順守し適切な活用方法で営業資料や広告宣伝においても強力なアピールポイントとなり、ブランドの信頼性向上につながります。

エビデンスとして活用できる

ヒト試験で得られたエビデンスは、さまざまな目的に活用できます。企業にとっては、取得したデータを根拠として消費者庁へ機能性表示食品の届出を行い、製品に機能性表示を付与するといった活用が代表的です。また、特定保健用食品(トクホ)の許可申請には公的機関による厳格な審査が必要ですが、その際にもヒト試験データは不可欠です。 さらに、研究者や企業の開発担当者にとって、自社の試験結果を学術論文や学会で発表することは、製品の権威付けや企業の研究開発力アピールにつながります。ヒト試験で蓄積した科学的根拠は、マーケティング戦略から行政手続き、学術的評価まで幅広く役立てることができるのです。

アポプラスステーションヒト試験支援サービスの特徴

アポプラスステーション株式会社のヒト試験は20年以上の実績があり、これまでも、機能性表示食品届出から特定保健用食品取得のためのヒト試験までサポートしています。

01

試験成功のための適切な医療機関選定、リアルタイムな試験対象者管理

全国の試験実施施設より試験成功に最適な施設を選定いたします。WEB生活日誌によりリアルタイムな試験対象者の管理が可能です。

02

高品質を支える組織体制

当社は食品メーカー様より食品試験・ヒト試験の受託サービスのほか、製薬メーカー様より新薬開発の支援/治験、新たな治療法研究のための臨床研究試験の支援、データマネジメント、統計解析の受託サービスを実施しております。
倫理指針・GCP・特定臨床研究法に対応した組織体制にて貴社試験を支援いたします。

03

全国の医療機関で
試験の実施が可能

アポプラスステーション株式会社では北海道、本州、九州で試験実施可能な医療施設と連携しているため、地域性を重視する試験や、2000例を超える大規模試験にコホート研究まで対応が可能です。

04

クオールホールディングス傘下という安心感

母体のクオールホールディングス株式会社がプライム市場に上場しており、試験実施中の倒産リスクも極めて低く、新規取引の審査も安心して実施することができるとお客様からお言葉をいただく事があります。

アポプラスステーションでの試験実績例

アポプラスステーション株式会社での試験実績として、弊社名がUMINに記載の無い試験も多数経験がございます。

こちらに記載する試験例もごく一部になります。
食品だけでは無く、健康家電やアプリ開発の試験まで幅広い試験実績を有しております。

※ごく一部の例となります。

体脂肪関連

  • 体脂肪:
    有効性確認,300例,2群並行群間
  • 内臓脂肪:
    有効性確認,210例,2群並行群間
  • 体脂肪:
    有効性確認,200例,2群並行群間
  • 体脂肪:
    有効性確認,170例,2群並行群間

脂質関連

  • 長期中性脂肪:
    有効性確認,130例,2群並行群間
  • コレステロール:
    有効性確認,100例,2群並行群間
  • 食後中性脂肪:
    有効性確認,40例,2群クロスオーバー

整腸

  • 整腸:
    用量設定,100例,5群並行群間
  • 整腸:
    用量設定,80例,4群並行群間
  • 整腸:
    有効性確認,70例,2群クロスオーバー
  • 整腸:
    用量設定,42例,3群クロスオーバー

安全性

  • 過剰摂取安全性,60例,2群並行群間
  • 長期摂取安全性,30例,2群並行群間

食後血糖

  • 食後血糖:
    用量設定,30例,3群クロスオーバー
  • 食後血糖:
    有効性確認,30例,2群クロスオーバー
  • 食後血糖:
    有効性確認,20例,2群クロスオーバー
  • 食後血糖:
    その他(観察),1200例,単群

その他

  • 胃部不快感:
    用量設定,60例,4群クロスオーバー
  • 長期吸収性:
    用量設定,60例,3群並行群間
  • 疲労感:
    有効性確認,90例,2群クロスオーバー
  • 体力:
    有効性確認,168例,2群クロスオーバー
  • 免疫:
    その他(観察),2000例,単群
  • 脳機能:
    有効性確認,100例,2群クロスオーバー
  • 睡眠:
    有効性確認,60例,2群クロスオーバー
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